魔導物語 シェリーの災難記 ルルーの章


「ラグナスだいじょうぶ?」「あ・・・あぁ」
「まったくこの変態ときたら・・・おかげで暗くなっちゃったじゃないのよっ」
 あたくしはルルー、ナイスバディの18歳。サタン様の后になる美女よっ!
「・・・ルルー何かごちゃごちゃ言ってない?」
「はぁ!?なんであたくしがそんな寂しいヤツの真似しなきゃなんないのよ?」
 まぁかくかくしかじかで私達はシェゾを背負って(背負ってるのはラグナスだけ) こんな暗い道の中(アルルは「まだ夕方じゃん」って言ってるけど)エミットの町へ向かってるの。
 まぁこれもサタン様の真似をする輩を排除するためよっ。
サタン様、ルルーがんばりますわ!

「町が見えて来たぞ・・・」「ラグナス、重くない?平気?」
「あぁ、思ったよりは重くは無かったから・・・大丈夫だ」
 もう・・・いい加減この変態起こそうかしら?・・・永遠に寝る事に 成りかねないからやめとくか。

「うわー、なんかキレイだねぇー!」
「そうね、まぁ私の美しさにはかなわないでしょうけど」
 私たちは真夜中になる前(アルルは「まだまだ夜になりかけな位じゃん」 とか言ってるけど)にエミットの町に着いた。
ガラスの燭台のようなものに 火が灯っていてとってもキレイ。
時計台が見物らしいけど暗くてよく見えないわね。
「早く宿を探さないとな。そうしないと野宿になりかねないぞ?」
「そーね、せっかく町に着いたんだから早くしないといけないわね」
「あ!ここ『開店3周年により1部屋一泊1000G!』だってー!」
 あら珍しくアルルが宿見つけたわね。明日雨降らなきゃいいけど・・・」
「・・・ルルー、普通人の前でそーいうこと言う?」
「(あら?口に出てたのね・・・)まぁ早く入りましょう」
「(誤魔化された・・・)う、うん。そだね、早く降ろしたいもんね?」
「そうだな・・・(セリフが無い気が・・・)」

 宿はあと2部屋残っててギリギリセーフってトコロね。
シェゾの靴が脱げかけていたけど気にすることではない。
ラグナスが即行部屋に入って行った。よっぽど嫌だったのね?
「そんな事ない・・・と思うよ?」
「・・・なんで私の心が読めるのよアンタ」
「へ?だ、だって思いっきり口に出してたし・・・」
「あら?そーだったの、おほーほほほ、まぁあんたが心を読むなんて出来る わけ無いと思ったけどね」
 そーよ、私の心を読んでいいのはサタン様だけよ。

 私とアルルは部屋で荷物の整頓をしていたら
「・・・っわーーー!!!」
って何よ何よ!珍しいわねラグナスが突然叫ぶなんて。
 私とアルルはラグナスをはり倒しに(アルルは否定してるけど)隣の部屋 の前まで行った。
  コンコン
「ラグナスー、どーかしたのー?」
「こんな夜中に騒ぐなんて近所迷惑よ!おとなしく出てきなさい!」
  ガチャッ
「悪いが・・・なにも言わずにこれ見てくれ・・・」
 なんか疲れた顔してるわねぇ・・・言い訳だったら鉄拳制裁よ?

「・・・」「・・・」「・・・なぁ?」
「・・・アンタ『なぁ?』で済ませてるんじゃないわよ『なぁ?』で」
「・・・とりあえず起こそっか、ね?」
 とりあえず現状を見てラグナスが冗談で叫んだわけでないことが分かった。 なにせ私達も叫びそうになって口塞がれた位なんだから±0、つまり帳消しね。
 つんつん
「ねぇねぇ、ご飯の時間だよー?」「・・・・」
「新聞屋ですぅ!今月こそラパド新聞買ってもらいますよー?」「・・・」
「よぅよぅ、今日こそ今までの借金耳揃えて払ってもらうぜぃー」「・・・」
「出前持ってきましたよー?いないんですかー?お代は」
「いいかげんになさいっ!
  アンタに任せたあたくしが馬鹿だったわっ」

「・・・任された覚えないんだけど・・・?」「そーだよなぁ?」
 まったくこーすりゃよかったのよ。私はシェゾのほっぺたをつねった。
ぐにー「・・・いひゃ・・・」
 起きないのでひねりを加える。
ぎゅり「いって〜〜〜!なにしやがる」
「あ、起きた。やっぱルルーってある意味最強だよね?」
「お〜ほっほっほ。ってある意味って何よ。ある意味って」
「・・・てめぇら俺に漫才見せて喧嘩売るために起こしたのか?」
 まったく、心が狭い男ね。オーラまで出てるし。
「あ、あのねシェゾ、ととととりあえず服脱げかけてるよ?」
「あ、あぁそうだな・・・って・・・・ ぬあんじゃこりゃぁ〜〜〜!
「夜間に大声出すなんて近所迷惑だぞ?」
「す、すまん・・・っぢゃなくてこれはなんなんだっ!」
「それは・・・胸だね」「そりゃ分かる。じゃなくて・・・」
「・・・なんで女になってんのよ」
 そう、なんでかは知らないけどシェゾが女の子になっていたのだ。
ずり落ちたローブから少し見える胸と少々高くなった声がそれを証明(?)している。
「シェゾなんで女の子になりたかったの?」「違うっ!そんな趣味は無いっ!」
シェゾが故意にやったわけでは無い事はとりあえず判明したけれどどういう事なのだろう。
「・・・とりあえず今日はもう遅いし寝ましょう」
 私はアルルを連れて部屋に戻った。ややこしい事は明日よ明日!

 だって早く寝ないとお肌が荒れちゃうわ。ホントに。

とっぷへちるあうと

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つづきなん。